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第33章 颯太〜新たな出発〜

予想もしてなかった言葉に
彩芽はびっくりして声も出ない。


「…だめ？」


颯太は甘えた様に聞く。


「彩芽…？」


ハッ！！
彩芽は名前を呼ばれ
意識をこちらに戻した。


「あ、あの……もう一回言って？」



彩芽はあまりの驚きに
喜ぶどころではなく
もう一度聞いて、それを確かなものに
したいと思った。


颯太はもう一度言った。



「私と、結婚してください」


月明かりに照らされる
優しくて、愛おしい笑顔。

彩芽はその喜びに
感情をまかせ、涙を溢れさせた。


「…返事は…？」



颯太は少し不安になり尋ねる。


彩芽は涙を拭うと笑った。


「もちろんです」



颯太は安心したのと
喜びで笑った。


ギュッー


互いに力いっぱい抱きしめ合う。











ーあたし達は月明かりの下
結婚の約束を交わしたー