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「私が欲しいですか?お嬢様」
第9章 番外編〜大和×詩織〜初体験
あの時から、執事について
約半年ーー。
詩織は大和に徐々に心を許した。
それでも、まだ''初めて''は
済ませていない。
キスも愛撫も少しずつ慣らされきたが
まだ一線は越えていない。
が、その一線を越える日は
すぐにきた。
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「え?」
突然言われたお見合い話。
相手は佐伯財閥の御曹司
佐伯 隆俊。
「お父様、私まだ16ですよ?
お見合いなんて…そんな…」
「婚約の話だ、
今すぐ結婚するわけではない。
あちらが、お前を気に入ってな」
だからって…
16の詩織にとって
お見合い、婚約、ましてや結婚なんて
考えられるはずもなく
顔は青ざめていくだけだった。
それは側に仕える執事、大和にも
わかるくらいだった。
「…いやよ」
「そう言わず、とりあえず
会うだけでもいい。
それでも気にいらなければ
断ればいいんだよ。わかるかい?」
詩織は会うことすら嫌だという事が
父には伝わらない。
ただ黙り込む詩織。
それを見守る大和。
「もう佐伯さんとは
約束してしまっているんだ。
だから、頼むよ」
「約束!?なにそれ!
…っ!!お父様ひどい!」
そう言って詩織は部屋を飛び出した。
「詩織!」
「お任せください、私が…」
そう言って大和は詩織の後を追った。