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第5章 『俺』の気持ち

”ドキドキするだけです。名前呼ばれて、笑いかけられて、それだけでドキドキして心臓が爆ぜそうに苦しくなって…”
いつだったか…
琉が好きなのかと聞けば、渚は顔を真っ赤にしてそう答えた。
”それだけで満足なのに、それ以上の行動なんて起こす気もないのに、友達という立場を失うのが怖くて何も出来ない自分が凄く嫌いで…”
俯いた渚は、あの時どんな顔をしていたのか……
その姿は、琉への好きの気持ちで溢れていた。
─────だから、
渚に好きだと言われた時、渚を疑った。
俺は琉じゃない…代わりにはされたくない
咄嗟にそう思った。
でもそれは、向き合う事から逃げただけなんだ。
真っ直ぐに向けられた渚の想いから、翔は最低の言葉で逃げ出した。
─────…
バチン‼︎
生まれて初めて喰らった本気のビンタ。
そして、初めて見た渚の涙。
「本気だったのに……っひどい……‼︎ 」
そう言って顔を上げた渚の、蔑むような目。
それ以来、渚とは気まずいままだ。
いつだったか…
琉が好きなのかと聞けば、渚は顔を真っ赤にしてそう答えた。
”それだけで満足なのに、それ以上の行動なんて起こす気もないのに、友達という立場を失うのが怖くて何も出来ない自分が凄く嫌いで…”
俯いた渚は、あの時どんな顔をしていたのか……
その姿は、琉への好きの気持ちで溢れていた。
─────だから、
渚に好きだと言われた時、渚を疑った。
俺は琉じゃない…代わりにはされたくない
咄嗟にそう思った。
でもそれは、向き合う事から逃げただけなんだ。
真っ直ぐに向けられた渚の想いから、翔は最低の言葉で逃げ出した。
─────…
バチン‼︎
生まれて初めて喰らった本気のビンタ。
そして、初めて見た渚の涙。
「本気だったのに……っひどい……‼︎ 」
そう言って顔を上げた渚の、蔑むような目。
それ以来、渚とは気まずいままだ。

