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第5章 『俺』の気持ち

「本当に…
申し訳ありませんでした!」
翔に向け、畑山が深々と頭を下げる。
「やだな、やめて下さいよ。気付かなかったこちらも悪いんですから…」
翔が慌てて言えば、畑山はいえいえと言いながらまた頭を下げる。
白取の作った書類に不備があり、
今日は畑山と白取が翔の会社まで謝罪に訪れていた。
当の白取本人は、さすがに野次も飛ばす事はないが、畑山の後ろでニヤニヤと気味の悪い笑みを浮かべている。
「何かいい事あったんですか?」
性格なのか…
こういう時、引きながらも翔はつい声を掛けてしまう。
「そろそろ思い出させてやろうと思ってね」
機嫌がいいのか、白取はニヤけた顔のまま答える。
「何を?」
「お前には関係ない」
─────あっそ!
心の中で悪態をつきながら、翔は渚と共に畑山と白取を見送った。
申し訳ありませんでした!」
翔に向け、畑山が深々と頭を下げる。
「やだな、やめて下さいよ。気付かなかったこちらも悪いんですから…」
翔が慌てて言えば、畑山はいえいえと言いながらまた頭を下げる。
白取の作った書類に不備があり、
今日は畑山と白取が翔の会社まで謝罪に訪れていた。
当の白取本人は、さすがに野次も飛ばす事はないが、畑山の後ろでニヤニヤと気味の悪い笑みを浮かべている。
「何かいい事あったんですか?」
性格なのか…
こういう時、引きながらも翔はつい声を掛けてしまう。
「そろそろ思い出させてやろうと思ってね」
機嫌がいいのか、白取はニヤけた顔のまま答える。
「何を?」
「お前には関係ない」
─────あっそ!
心の中で悪態をつきながら、翔は渚と共に畑山と白取を見送った。

