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第6章 弟の友達

「………初めてがこの人で、ホントにいいの?」
今だ小さく震える少女に、琉が問いかける。
ビクリと身体を揺らし、その瞳から大粒の涙を流す少女。
「無粋な事をするな!」
塚本の腕が少女の肩を抱き寄せる。
「皆で食事をした後で、今夜はお前を可愛がってやると約束したよな? 金が要るんだろ?」
塚本に小声で何やら囁かれた少女の瞳が絶望に覆われていくのが見えた。
「オジサン、あたしもぉお腹ペコペコなんだけど!」
塚本の右腕を掴んでいた女の子が痺れを切らしそう叫んだ。
「ああ、悪い悪い。ほら、行くぞ!」
「あ………」
グッと強い力で引かれ、連れられて行く少女。
助けを乞うかのように泳いだ少女の視線が、そのやり取りを黙って見ていた琉の視線とぶつかった。
一瞬 揺れた琉の瞳は、
─────はぁ…
深いため息と共にいつもの力強さを取り戻す。
グッ…
少女の腕が琉に引かれ、
縋るような少女と、不機嫌な塚本の、
二つの視線が琉に刺さる。
今だ小さく震える少女に、琉が問いかける。
ビクリと身体を揺らし、その瞳から大粒の涙を流す少女。
「無粋な事をするな!」
塚本の腕が少女の肩を抱き寄せる。
「皆で食事をした後で、今夜はお前を可愛がってやると約束したよな? 金が要るんだろ?」
塚本に小声で何やら囁かれた少女の瞳が絶望に覆われていくのが見えた。
「オジサン、あたしもぉお腹ペコペコなんだけど!」
塚本の右腕を掴んでいた女の子が痺れを切らしそう叫んだ。
「ああ、悪い悪い。ほら、行くぞ!」
「あ………」
グッと強い力で引かれ、連れられて行く少女。
助けを乞うかのように泳いだ少女の視線が、そのやり取りを黙って見ていた琉の視線とぶつかった。
一瞬 揺れた琉の瞳は、
─────はぁ…
深いため息と共にいつもの力強さを取り戻す。
グッ…
少女の腕が琉に引かれ、
縋るような少女と、不機嫌な塚本の、
二つの視線が琉に刺さる。

