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第6章 弟の友達

「処女はなかなか釣れないんだぞ! 邪魔をするな!」
今だ少女の手を掴んだままいる琉の手を引き離そうと、塚本は苛立たしげな声を上げる。
その声に、少女は益々身を縮こまらせ、嗚咽を上げながら泣き出した。
「塚本さん、女を脅して無理矢理すんのはレイプっていう立派な犯罪。痛い目みてもまだわかんねぇの?」
琉の冷たい声に、塚本は左遷を言い渡された瞬間を思い出す。
上層部からの冷たい視線、冷たい声。
”無理矢理ではない。合意の上だった”
どんな申し開きも聞き届けられない。
蔑むような視線が突き刺さった。
「……………」
無言で睨み合う塚本と琉。
だがすぐに、塚本は大きくため息を吐き出した。
「だから処女は面倒だと言われるんだ!
だが、無理矢理こじ開けて行く感じが堪らないんだよ……あの時の千葉くんを思い出す。
ああ、今は ”千葉” ではなくて ”夏川” か。お前の奥さんだったな」
─────ドクン‼︎
塚本の言葉に、琉の頭が一気に冷めた気がした。
だが、
その見下したようなニヤけ顏に、あっという間に身体を熱が滾る。
怒りを纏った熱は琉から冷静さを奪い、頭が沸騰しそうな程に血が上っていた。
今だ少女の手を掴んだままいる琉の手を引き離そうと、塚本は苛立たしげな声を上げる。
その声に、少女は益々身を縮こまらせ、嗚咽を上げながら泣き出した。
「塚本さん、女を脅して無理矢理すんのはレイプっていう立派な犯罪。痛い目みてもまだわかんねぇの?」
琉の冷たい声に、塚本は左遷を言い渡された瞬間を思い出す。
上層部からの冷たい視線、冷たい声。
”無理矢理ではない。合意の上だった”
どんな申し開きも聞き届けられない。
蔑むような視線が突き刺さった。
「……………」
無言で睨み合う塚本と琉。
だがすぐに、塚本は大きくため息を吐き出した。
「だから処女は面倒だと言われるんだ!
だが、無理矢理こじ開けて行く感じが堪らないんだよ……あの時の千葉くんを思い出す。
ああ、今は ”千葉” ではなくて ”夏川” か。お前の奥さんだったな」
─────ドクン‼︎
塚本の言葉に、琉の頭が一気に冷めた気がした。
だが、
その見下したようなニヤけ顏に、あっという間に身体を熱が滾る。
怒りを纏った熱は琉から冷静さを奪い、頭が沸騰しそうな程に血が上っていた。

