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第6章 弟の友達

「あの、あたし、須藤芙由[すどう ふゆ]です。助けてくれてありがとう」
ガバッと頭を下げるのは、先程まで塚本に肩を抱かれ震えていたあの少女だ。
「いいよいいよ。これからアルコールで消毒しに行くから」
フラフラと佐藤が立ち上がり、琉は慌ててその身体を支える。
その琉のワイシャツを、
ツン───…
芙由と名乗った少女が小さく引いた。
「……何?」
琉が不機嫌に振り返る。
「あ、あの…御礼、させて下さい」
芙由の声は少し怯えているが、ワイシャツを掴む力はかなり強い。
「俺ら、今から飲みに行くところだから。未成年に着いて来られたら困る」
芙由の手を振り払い、冷たくそう言って歩き出す琉。
それでも、芙由はまだ琉の後ろを着いて来る。
「あのさぁー…御礼とか気にしなくていいよ? もう変なオヤジに捕まっちゃダメだよ?」
佐藤の言葉にコクンと頷きながらも、芙由はまだ琉の後ろをちょこちょこと着いて来ていた。
「あー…繁華街は怖いオジサンがいっぱいいるから…」
「あなた、うちの学校の生徒よね? ここから先、高校生は立ち入り禁止!帰りなさい」
佐藤の言葉を遮り、琉と芙由の間に立った女性。
その女性の言葉に芙由は怯み、駅の方へと走り去って行った。
ガバッと頭を下げるのは、先程まで塚本に肩を抱かれ震えていたあの少女だ。
「いいよいいよ。これからアルコールで消毒しに行くから」
フラフラと佐藤が立ち上がり、琉は慌ててその身体を支える。
その琉のワイシャツを、
ツン───…
芙由と名乗った少女が小さく引いた。
「……何?」
琉が不機嫌に振り返る。
「あ、あの…御礼、させて下さい」
芙由の声は少し怯えているが、ワイシャツを掴む力はかなり強い。
「俺ら、今から飲みに行くところだから。未成年に着いて来られたら困る」
芙由の手を振り払い、冷たくそう言って歩き出す琉。
それでも、芙由はまだ琉の後ろを着いて来る。
「あのさぁー…御礼とか気にしなくていいよ? もう変なオヤジに捕まっちゃダメだよ?」
佐藤の言葉にコクンと頷きながらも、芙由はまだ琉の後ろをちょこちょこと着いて来ていた。
「あー…繁華街は怖いオジサンがいっぱいいるから…」
「あなた、うちの学校の生徒よね? ここから先、高校生は立ち入り禁止!帰りなさい」
佐藤の言葉を遮り、琉と芙由の間に立った女性。
その女性の言葉に芙由は怯み、駅の方へと走り去って行った。

