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第7章 『俺』の彼女
愛里咲が琉のお弁当を作り終えるまでの間、芙由は双子の面倒を見ていてくれた。


「可愛い! 琉さんにそっくり!」

琉を知っているらしい口振りや、赤ん坊を可愛がる様子は、悪い子には思えない。


そして、

愛里咲は、完成したお弁当を双子のベビーカーに乗せ、芙由と双子を連れお弁当を届けに琉の会社へと向かった。



「え? 昨日の子? 何で?」

「佐藤さんこそ、その怪我、どうしたんですか⁉︎ 」

佐藤の言う ”昨日の子” も気になったが、それよりも痛々しく腫れている佐藤の左頬の方が気になる。

そんな愛里咲に、

「……いろいろあってね」

佐藤は敢えて言葉を濁して苦笑いした。


「あの、その時、琉さんがこれを落として…」

すかさず芙由が琉の財布を佐藤にも見せる。


「あ! 琉の財布じゃん! ありがとう! ちょっと待ってて!」

琉から聞いていたのか、佐藤はすぐに琉を呼びに行ってくれた。


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