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第7章 『俺』の彼女

「あの…白取さん、すみませんでした。自分も弟も気付かないうちにお気に障るような事をしたみたいで…その、気を…付けます」
冷静さを欠いた琉…
泣きそうな愛里咲…
2人を深く傷付けただろう相手だからこそ、自分が頭を下げてこの話が終わればいい。
自分に非がなくても謝るなんて、今まで何度もして来た。
だが、誰かの為に下げた頭は、その赦しがあるまでは上げられない。
そんな翔に蔑むような視線を送り、白取は言い放つ。
「謝り方を知らないのか? 弟と並んで、俺に土下座しろ。そうしたら考えてやらん事もない」
─────…っ
翔と琉が同時に息を飲んだ。
「夏川さん、もう充分です!顔を上げて下さい!」
ガシッと肩を掴まれ、無理矢理 身体を起こされる。
目の前にある畑山の顔は、焦り…不安…困惑…と泣きそうに歪んでいた。
「すみません!本当に申し訳ありません!今すぐ連れて帰ります!全てを上司に報告します!改めてお詫びに伺います!」
泣きそうになりながら、畑山は翔とその後ろの琉と愛里咲に何度も頭を下げた。
その勢いに、翔もつられてペコペコと頭を下げる。
そんな2人を尻目に、白取は琉へと視線を向けた。
「塚本さん、狂ったように女漁りをしてるそうだな。俺に金を借りに来た。落ちぶれたもんだ」
冷静さを欠いた琉…
泣きそうな愛里咲…
2人を深く傷付けただろう相手だからこそ、自分が頭を下げてこの話が終わればいい。
自分に非がなくても謝るなんて、今まで何度もして来た。
だが、誰かの為に下げた頭は、その赦しがあるまでは上げられない。
そんな翔に蔑むような視線を送り、白取は言い放つ。
「謝り方を知らないのか? 弟と並んで、俺に土下座しろ。そうしたら考えてやらん事もない」
─────…っ
翔と琉が同時に息を飲んだ。
「夏川さん、もう充分です!顔を上げて下さい!」
ガシッと肩を掴まれ、無理矢理 身体を起こされる。
目の前にある畑山の顔は、焦り…不安…困惑…と泣きそうに歪んでいた。
「すみません!本当に申し訳ありません!今すぐ連れて帰ります!全てを上司に報告します!改めてお詫びに伺います!」
泣きそうになりながら、畑山は翔とその後ろの琉と愛里咲に何度も頭を下げた。
その勢いに、翔もつられてペコペコと頭を下げる。
そんな2人を尻目に、白取は琉へと視線を向けた。
「塚本さん、狂ったように女漁りをしてるそうだな。俺に金を借りに来た。落ちぶれたもんだ」

