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コンプレックス
第8章 弟の過去

互いに定時に上がり、2人で翔の家の近くのスーパーへと寄る。
赤ん坊を連れた若い母親を見つめ、
「愛里咲、大丈夫かな」
ポツリ、呟く渚。
詳しい話をさせるのが酷なくらい、動揺していた愛里咲。
渚自身、白取からセクハラを受けた。
正直、隣に来られれば身構えてしまうし、目が合う事すら嫌悪感を憶える。
(愛里咲も白取さんにセクハラを受けたのかな?)
その心の傷が如何程かなんて人それぞれだから計れないけれど、
(あんな…尋常じゃない怯え方……)
「槙野さん?」
考え込む渚を心配そうに覗き込む翔。
その唇に、渚の人差し指が触れた。
─────ドキッ
女性特有の細くて柔らかな肌の感触に、翔の意識が自身の唇へと集中していく。
「 ”槙野さん” じゃなくて?」
「な、ぎ…さ……」
その3文字を紡ぐ度に唇から伝わる渚の指の感触。
翔の身体に熱が滾っていく。
赤ん坊を連れた若い母親を見つめ、
「愛里咲、大丈夫かな」
ポツリ、呟く渚。
詳しい話をさせるのが酷なくらい、動揺していた愛里咲。
渚自身、白取からセクハラを受けた。
正直、隣に来られれば身構えてしまうし、目が合う事すら嫌悪感を憶える。
(愛里咲も白取さんにセクハラを受けたのかな?)
その心の傷が如何程かなんて人それぞれだから計れないけれど、
(あんな…尋常じゃない怯え方……)
「槙野さん?」
考え込む渚を心配そうに覗き込む翔。
その唇に、渚の人差し指が触れた。
─────ドキッ
女性特有の細くて柔らかな肌の感触に、翔の意識が自身の唇へと集中していく。
「 ”槙野さん” じゃなくて?」
「な、ぎ…さ……」
その3文字を紡ぐ度に唇から伝わる渚の指の感触。
翔の身体に熱が滾っていく。

