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コンプレックス
第9章 弟の元カノ

目を見開き、身動ぎすら出来ずに、芙由は2人を見つめていた。
「やっ…ンッ…」
赤い痕をつけながら首筋を降りていく琉の唇。
柔らかな感触と、チクリとする痛み…
交差する快感に翻弄され、流されそうになる愛里咲。
その脳裏に、結婚式前夜の記憶が浮かび上がる──────────……
──────────……
─────…
両親の遺影を前にして正座した愛里咲。
「お父さん、お母さん、15年間、私の事大切に育ててくれてありがとう。あれから8年経って、少しは成長した私の事、ちゃんと見てくれてるかな?」
涙を堪え、写真の両親に向けて笑顔を作るあの頃の愛里咲。
"1人でも強く生きろ"
"何があっても生き延びろ"
運び込まれた病院で、父親が愛里咲に言った最期の言葉を、せめてもの親孝行と、守ろうと必死に前だけ見て頑張ってきた。
「でもね、私もう1人じゃないよ。
私ね、明日、大好きな人と結婚式を挙げます」
心が折れてしまいそうになる事が、本当にたくさんあって、きっと1人では強くなんて生きれなかった。
意地悪で泣かされてばかりだけど、ピンチには必ず助けてくれる。
そんな琉と、これから先、何があっても共に生きていく…
そう、両親に誓った。
だから─────…
「やっ…ンッ…」
赤い痕をつけながら首筋を降りていく琉の唇。
柔らかな感触と、チクリとする痛み…
交差する快感に翻弄され、流されそうになる愛里咲。
その脳裏に、結婚式前夜の記憶が浮かび上がる──────────……
──────────……
─────…
両親の遺影を前にして正座した愛里咲。
「お父さん、お母さん、15年間、私の事大切に育ててくれてありがとう。あれから8年経って、少しは成長した私の事、ちゃんと見てくれてるかな?」
涙を堪え、写真の両親に向けて笑顔を作るあの頃の愛里咲。
"1人でも強く生きろ"
"何があっても生き延びろ"
運び込まれた病院で、父親が愛里咲に言った最期の言葉を、せめてもの親孝行と、守ろうと必死に前だけ見て頑張ってきた。
「でもね、私もう1人じゃないよ。
私ね、明日、大好きな人と結婚式を挙げます」
心が折れてしまいそうになる事が、本当にたくさんあって、きっと1人では強くなんて生きれなかった。
意地悪で泣かされてばかりだけど、ピンチには必ず助けてくれる。
そんな琉と、これから先、何があっても共に生きていく…
そう、両親に誓った。
だから─────…

