この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
コンプレックス
第10章 俺の弟は…

「ウザイって言えばぁ、琉って愛里咲と結婚したんでしょ?この前愛里咲と会ったよー」
過去の自分の話から、芙美の話が突然に切り替わる。
戸惑う翔とは裏腹に、渚は慣れた感じで話を遮った。
「それの何がウザイの?私たちこれから愛里咲のお見舞いに行くから…また今度ね」
翔の腕を引き、芙美から離れようと足早に歩く渚。
「なら尚更、女手があった方がいいでしょ?」
「はぁ⁉︎ 」
競歩のように、芙美は渚の歩調に合わせてくる。
「いや、それは…琉にも聞いてみないと……」
おずおずと口を開いた翔だが、
「大丈夫!私、琉の同級生で元カノだけどぉ、琉とも円満に別れたから気にしないで」
「え…尚更ダメでしょ」
「ヘーキヘーキ!愛里咲とも友達だから」
芙美にVサインを返されてしまう。
「愛里咲と友達⁉︎ よくそんな事が言えるね!」
「ウザイって言ったよね……」
イライラからか口調の荒くなった渚の言葉に、翔の言葉を被せる。
だが、
「言ってないよぉ。てかぁ、愛里咲の子供見たよ。双子?琉にソックリ」
芙美の返しは、翔と渚の脳内に可愛い盛りの双子の映像を映し込んだ。
「うん、陽花ちゃんと陽向くんて言うんだよ」
「可愛かったでしょ」
「翔さん、伯父バカ…」
思わず眉の下がる翔と渚。
「あー…確かに琉にそっくりだから、連れて歩けば鼻が高いだろうね。愛里咲の親もでかした!って褒めてんじゃない?私も琉のDNAだけ欲しいな〜」
せっかく下がった怒りのボルテージも、芙美の言葉がまた引き金を引く。
「愛里咲はそんな目的で琉くんと結婚した訳でも、子供を産んだ訳でもないよ!」
「熱くなんないでよ〜。大丈夫!愛里咲の前では言わないから」
渚の怒りなんて気にも止めず、芙美はヘラヘラとVサインして見せる。
過去の自分の話から、芙美の話が突然に切り替わる。
戸惑う翔とは裏腹に、渚は慣れた感じで話を遮った。
「それの何がウザイの?私たちこれから愛里咲のお見舞いに行くから…また今度ね」
翔の腕を引き、芙美から離れようと足早に歩く渚。
「なら尚更、女手があった方がいいでしょ?」
「はぁ⁉︎ 」
競歩のように、芙美は渚の歩調に合わせてくる。
「いや、それは…琉にも聞いてみないと……」
おずおずと口を開いた翔だが、
「大丈夫!私、琉の同級生で元カノだけどぉ、琉とも円満に別れたから気にしないで」
「え…尚更ダメでしょ」
「ヘーキヘーキ!愛里咲とも友達だから」
芙美にVサインを返されてしまう。
「愛里咲と友達⁉︎ よくそんな事が言えるね!」
「ウザイって言ったよね……」
イライラからか口調の荒くなった渚の言葉に、翔の言葉を被せる。
だが、
「言ってないよぉ。てかぁ、愛里咲の子供見たよ。双子?琉にソックリ」
芙美の返しは、翔と渚の脳内に可愛い盛りの双子の映像を映し込んだ。
「うん、陽花ちゃんと陽向くんて言うんだよ」
「可愛かったでしょ」
「翔さん、伯父バカ…」
思わず眉の下がる翔と渚。
「あー…確かに琉にそっくりだから、連れて歩けば鼻が高いだろうね。愛里咲の親もでかした!って褒めてんじゃない?私も琉のDNAだけ欲しいな〜」
せっかく下がった怒りのボルテージも、芙美の言葉がまた引き金を引く。
「愛里咲はそんな目的で琉くんと結婚した訳でも、子供を産んだ訳でもないよ!」
「熱くなんないでよ〜。大丈夫!愛里咲の前では言わないから」
渚の怒りなんて気にも止めず、芙美はヘラヘラとVサインして見せる。

