この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
コンプレックス
第11章 俺の決意

どうやって弟を自宅に引き入れようか…と、次の句を必死に探す翔の耳に、エンジンの切れる音が届く。
「……え?」
驚いて運転席を見れば、エンジンを止めた琉が車を降りる支度をしていた。
「何か話があるんだろ?」
そう言って、車を降りた琉は久しぶりの実家へと歩き出す。
「お、おお!さすが琉!俺のことわかってんじゃん!」
「キモイ」
第一ミッションは、琉の車に乗り込むこと。
第二ミッションは、琉と一緒に自宅に来ること。
第三ミッションは、琉を自宅に連れ込むこと。
ミッションはまだまだ続くが、難なく三つもクリアした事に、翔のテンションも上がっていく。
「一人暮らしに必要な家事って何だと思う?」
リビングに入り、翔は鼻息荒く琉に聞く。
「……家事って、基本的には掃除に洗濯に炊事だろ」
面倒臭そうにため息を吐き出しながら答える琉。
「掃除か……休みの日だけでもいいよな?」
「平日に渚を呼ぶつもりがないならいいんじゃねぇの」
「呼ぶよ!そのための一人暮らしなんだから」
思わず飛び出した翔の本音に、
「……あっそ」
これ以上ここに居たら巻き込まれそうだと、琉は踵を返した。
「……え?」
驚いて運転席を見れば、エンジンを止めた琉が車を降りる支度をしていた。
「何か話があるんだろ?」
そう言って、車を降りた琉は久しぶりの実家へと歩き出す。
「お、おお!さすが琉!俺のことわかってんじゃん!」
「キモイ」
第一ミッションは、琉の車に乗り込むこと。
第二ミッションは、琉と一緒に自宅に来ること。
第三ミッションは、琉を自宅に連れ込むこと。
ミッションはまだまだ続くが、難なく三つもクリアした事に、翔のテンションも上がっていく。
「一人暮らしに必要な家事って何だと思う?」
リビングに入り、翔は鼻息荒く琉に聞く。
「……家事って、基本的には掃除に洗濯に炊事だろ」
面倒臭そうにため息を吐き出しながら答える琉。
「掃除か……休みの日だけでもいいよな?」
「平日に渚を呼ぶつもりがないならいいんじゃねぇの」
「呼ぶよ!そのための一人暮らしなんだから」
思わず飛び出した翔の本音に、
「……あっそ」
これ以上ここに居たら巻き込まれそうだと、琉は踵を返した。

