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第11章 俺の決意

ドキン、ドキン…

初体験はとっくに済ませている。

それでも、付き合って初めての行為というのは否が応でも緊張する。


「渚…」

翔の両手が渚の頬を包む。

熱を孕んだ視線が絡み合う。


付き合った女の数ならば、同級生の男に負けてない。

でもそれは、琉の当て馬として付き合わされてた女の数が圧倒的に多くて…


「渚…好き…だよ…」


心から欲して唇を重ねれば、

(キスだけで爆ぜそう……)

身体はどんどん先走り、コントロール出来なくなる。


押し入った渚の口内は熱くて…

「ふ、ン…んンっ…」

零れ落ちる涙と甘い声は翔の身体を熱く滾らせていく。


「翔…さ、ん……」

すっかり蕩けた視線を向ける渚。

堪らずまた唇を重ねる。


「 ”翔” って、呼んで……」

もっともっと、2人の距離を縮めたくて…

甘えた声でそう言えば、

「無理っ……先輩だし、今更…恥ずかしいっ」

年上の翔の、甘えん坊な姿を垣間見たようで、渚の顔が一気に赤く染まる。