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第11章 俺の決意

「じゃあ……いつか、そう呼んで?楽しみに取っておくから」
小ぶりでも柔らかな渚の膨らみに手を這わせながら、
視線だけはしっかりと渚を捕らえ、翔は口の端を上げて笑った。
─────ドキッ…
「や、ややっ、やっぱり兄弟ですね。今の顔、琉くんに似てた」
琉に似てたからときめいた訳じゃない。
そう思うことすら後ろめたくて、忙しない心音と真っ赤な顔に気付かれないように、渚は顔を覆って横を向いた。
「んっ⁉︎ 」
突然走る痛み。
渚は顔を顰めて、今だジンジンと疼く胸の先端を見る。
「……ベッドの中で、他の男の名前を言わないで」
その名が例え弟のものだとしても…
いや、
ずっとコンプレックスを感じていた弟の名だからこそ……
「……っ、翔さんて……エッチの時はSなの?」
上目遣いに見上げる渚に、ゾクゾクと翔の身体を黒い欲望が上がってくる。
「渚はどんな風にされたい?」
「え⁉︎ 」
「渚が望むなら、サディスティックにシテみる?」
実家の薄い壁越しに、途切れ途切れ聞こえた弟夫婦の情事。
どこまでも強気な弟の攻め言葉を真似してみれば、
「─────…っ」
湯気が出そうな程に顔を…耳を…手を…真っ赤にしていく渚。
益々意地悪く笑う翔の顔は、
(愛里咲といる時の琉くんに似てる……)
渚が長年想い続けた琉が愛里咲にしか見せない顔によく似ている。
小ぶりでも柔らかな渚の膨らみに手を這わせながら、
視線だけはしっかりと渚を捕らえ、翔は口の端を上げて笑った。
─────ドキッ…
「や、ややっ、やっぱり兄弟ですね。今の顔、琉くんに似てた」
琉に似てたからときめいた訳じゃない。
そう思うことすら後ろめたくて、忙しない心音と真っ赤な顔に気付かれないように、渚は顔を覆って横を向いた。
「んっ⁉︎ 」
突然走る痛み。
渚は顔を顰めて、今だジンジンと疼く胸の先端を見る。
「……ベッドの中で、他の男の名前を言わないで」
その名が例え弟のものだとしても…
いや、
ずっとコンプレックスを感じていた弟の名だからこそ……
「……っ、翔さんて……エッチの時はSなの?」
上目遣いに見上げる渚に、ゾクゾクと翔の身体を黒い欲望が上がってくる。
「渚はどんな風にされたい?」
「え⁉︎ 」
「渚が望むなら、サディスティックにシテみる?」
実家の薄い壁越しに、途切れ途切れ聞こえた弟夫婦の情事。
どこまでも強気な弟の攻め言葉を真似してみれば、
「─────…っ」
湯気が出そうな程に顔を…耳を…手を…真っ赤にしていく渚。
益々意地悪く笑う翔の顔は、
(愛里咲といる時の琉くんに似てる……)
渚が長年想い続けた琉が愛里咲にしか見せない顔によく似ている。

