この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
コンプレックス
第12章 俺の弟の胸の内
双子の授乳が終わり、待ってましたとばかりに陽音がミルクを飲み始めた。

ものすごい勢いで減っていくミルクを眺めながら、愛里咲はボソッと呟いた。


「母親業に忙しい奥さんって…魅力減っていくのかな……」


……………。

一瞬の無言に、愛里咲はハッと我に返る。


「いやっ、その、芽衣さんに向けて言ったんではなくて……私が!」

慌てる愛里咲に、

「何か……心配事?」

芽衣は優しい視線を向ける。


その視線に、

愛里咲はまたポロリと本音を零す。


「最近気になることが…」

「何? 琉くんの事で?」

コクリ…愛里咲の首が小さく縦に振られる。


「佐藤さんもお仕事忙しいですか?」

「んー、まあまあね」

「革靴の底…すごいスピードで減る?」

「ん?」

一瞬では繋げられない愛里咲の言葉の数々に、芽衣の眉間に皺が寄せられた。



「琉ちゃんの靴の底、減りが早いなって……

それに、最近は帰るってメールが来てから帰って来るまでに遅い事も多くて…

まるで走ってきたかのように息を切らして帰ってくる事もあって……」


尻窄みに小さくなっていく愛里咲の言葉。


「うん……そっか……」

そう相槌しながら、

(琉くんの愛は伝わってないどころか、浮気を疑われてるぞ)

心の中でそう呟き、愛里咲には内緒にしておくようにと言われた ”頼まれごと” を思い返していた。


/395ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ