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コンプレックス
第2章 弟の嫁さん

「こんな美味い飯を毎日食えるなんて、琉は幸せだな」
「あはは、琉ちゃんには”まあまあ”としか言われた事ないんですけどね」
「まあまあ? 失礼なやつだな」
箸の止まらない翔。
嬉しそうにそれを見る愛里咲。
新婚生活を思わせる光景に、翔の胸はドキドキと騒ぎ出す。
でも…
愛里咲の食事は今だ手が付けられておらず、聞けば”琉が帰宅したら一緒に食べる”と答える。
テーブルの上に置かれた愛里咲の白く滑らかな手。
その左手薬指に光るマリッジリングに、翔の胸はチクリと小さく痛んだ。
「……琉の作る飯は美味いからな」
「え? 琉ちゃんの料理、食べた事あるんですか⁈ 」
翔がボソッと呟いた言葉に、愛里咲が目を見開いて聞く。
「ガキの頃ね。あいつは小学生の頃から家の事とか手伝ってたから」
「だから手際がいいのかぁ…」
「家でも手伝ってくれるの?」
「普段は全ッ然! でも、妊娠してからは結構やってくれましたよ」
「ふーん…」
弟を想い幸せそうに笑う愛里咲を直視出来ず、翔は素っ気なく答えて俯いた。
「あはは、琉ちゃんには”まあまあ”としか言われた事ないんですけどね」
「まあまあ? 失礼なやつだな」
箸の止まらない翔。
嬉しそうにそれを見る愛里咲。
新婚生活を思わせる光景に、翔の胸はドキドキと騒ぎ出す。
でも…
愛里咲の食事は今だ手が付けられておらず、聞けば”琉が帰宅したら一緒に食べる”と答える。
テーブルの上に置かれた愛里咲の白く滑らかな手。
その左手薬指に光るマリッジリングに、翔の胸はチクリと小さく痛んだ。
「……琉の作る飯は美味いからな」
「え? 琉ちゃんの料理、食べた事あるんですか⁈ 」
翔がボソッと呟いた言葉に、愛里咲が目を見開いて聞く。
「ガキの頃ね。あいつは小学生の頃から家の事とか手伝ってたから」
「だから手際がいいのかぁ…」
「家でも手伝ってくれるの?」
「普段は全ッ然! でも、妊娠してからは結構やってくれましたよ」
「ふーん…」
弟を想い幸せそうに笑う愛里咲を直視出来ず、翔は素っ気なく答えて俯いた。

