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第12章 俺の弟の胸の内
愛里咲の背を押し、エレベーターへと向かい歩き出す琉。

芙美は必死に声を上げた。


「琉っ……琉…っ……琉!」

自動ドアに張り付き、ドンドンと叩く芙美の声は完全に涙声だ。



「……なんか……」

「 ”可哀想” とか言うなよ」

チラチラと後ろを気にする愛里咲に、琉は鋭い声を飛ばした。


「─────…っでも」

「お人好しもいい加減にしろ。また騙されて酷い目に遭いたいのかよ?」


芙美に口で勝つなんて愛里咲には到底無理だ。

それくらい、芙美の口から出る言葉は本人も周りも惑わす。

そして、その言葉に、高校時代は散々な目に合わされてきた。
 

芙美だけじゃない…

(愛里咲は突き放すのが下手すぎる)

その優しさは、愛里咲の甘さでもある。


「……遭いたくない……」

そう呟いた愛里咲の背中を押し、

「じゃあ目も耳も塞いでろ」

琉はエレベーターへとベビーカーと愛里咲を押し込んだ。



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