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第13章 俺の周りの企み
何度も押し寄せる快楽の波には抗えず。

片方だけ地に着いた愛里咲の片足はガクガクと震えて力が入らなくなる。


「だめ…っ…も、立ってられない……っあ」

縋るように琉の首へと回した腕に力を込める。

近付いた端正な顔。

互いの荒い呼吸をその肌で感じる程に近付き、

そして、その呼吸ですら塞ぐように唇が重なる。


「んっ、ふ…っ…んンッ‼︎ 」

突き上げる腰は激しくて、その度に塞がれた唇から声が漏れる。


角度を変えて、何度も重なる唇。

優しく、重ねられるだけの唇。

その唇が物足りなくて、

愛里咲は琉の頭を引き寄せて、自ら舌を忍ばせる。


応えるように絡まる琉の熱い舌。

時折漏れる甘い吐息も、全てを独り占めしたくなる。


「す、き…っ……琉ちゃ…っ、ごめん、ね……っ」


愛里咲の気持ちは、琉を縛っているのかもしれない……

愛里咲の弱さが、琉に重くのしかかっているのかもしれない……

愛里咲の過去が、琉を苦しめているのかもしれない……


そう思うのに、もう今の愛里咲は琉から離れられない。



「……何?意味わかんね」

不機嫌にそう言った琉は、唯一 地に着いていた愛里咲の片足すらも持ち上げてしまった。


大きく開かれて持ち上げられた両脚。

その真ん中に、琉の熱が奥深くまで入ってくる。


「あっ、ああ……や、ぁあ……ん、ダメ、なの……琉ちゃんに、頼り過ぎるの…やめる、のぉっ」

そう言って、愛里咲は琉の首から腕を外し、壁に手を付いて必死に身体を支える。


「何だよ、それ」

ズンッと深く突き上げれば、顎を突き出して大きく仰け反る。

快楽に震える両手では支え切れず、崩れ落ちる愛里咲の身体。

そっと支えながら、琉はゆっくりと愛里咲を床へと横にした。


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