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第14章 【終】俺の彼女の活躍
「はぁ⁈ 」

翔の大声に、陽向がまた泣き出す。


「あーもー陽向! 男だろ! いつまでも泣いてんな!」

いつまでも泣き止まない陽向。

時間だけが過ぎていき、ついに琉は声を荒げた。


ビクッと身体を揺らした陽向。

一瞬収まった泣き顔が、再びクシャリと歪み、耳を劈く程の声を上げて泣き出す。


「あーもー…何やってんだよ、琉。陽向に当たんな!」

琉の腕の中から陽向を抱き上げ、

「冷たい水でも飲んで落ち着け!」

翔は、琉の背を押して中へと入る。


リビングで時計を見上げる琉。

あれから30分は経った。


「んで…帰ってこねぇんだよ!」

ドサッとソファーに座り、頭を抱える琉。

すぐに顔を上げ、愛里咲の携帯を鳴らす。

鳴り続けては留守電へと繋がる電話。

”あの夜” の不安が蘇り、

琉は狂ったように何度も掛け直す。


只ならぬ雰囲気に、掛ける言葉の見つからない翔。

怯えて愚図る陽向。

陽花も翔の足に抱き着く。


「───…クソ!」

苛立ちのまま、携帯を投げつける琉。

テーブルに当たり床へと落ちる携帯を、翔は慌ててキャッチした。



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