この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
コンプレックス
第14章 【終】俺の彼女の活躍

「バカ!愛里咲ちゃんが頼って掛けるなら琉の携帯だろ!壊すなよ!」
見た目に壊れていないか確認して、翔は琉へと携帯を返す。
「………っ」
受け取った携帯を握り締め、床を睨む琉。
その視線の先に、憎い相手がいるかのように怒りに満ちた表情をしている。
「陽向も陽花も怖がるだろ」
翔の言葉に、ハッとして双子を見やる琉。
怯えた視線を向けるわが子。
泣き腫らした顔の陽向が愛里咲とダブる。
苦しげに顔を歪める琉に、翔は静かに話し掛けた。
「そうやって…時々冷静さを欠いて震えてるよな?」
翔が顎で差した琉の手は、小刻みに震えている。
「愛里咲ちゃんと……白取さん……の話になると、そうなるよな?」
「……………」
「話したくなければ聞かないけど……そういう時こそさ、いつもみたいに冷静になれよ」
翔のその言葉に、琉の目がカッと見開く。
「〜〜〜〜〜間に合わなかったんだよ‼︎ 」
リビングに響く琉の声。
哀しみや悔しさを絞り出したようなその声は、震えていた。
見た目に壊れていないか確認して、翔は琉へと携帯を返す。
「………っ」
受け取った携帯を握り締め、床を睨む琉。
その視線の先に、憎い相手がいるかのように怒りに満ちた表情をしている。
「陽向も陽花も怖がるだろ」
翔の言葉に、ハッとして双子を見やる琉。
怯えた視線を向けるわが子。
泣き腫らした顔の陽向が愛里咲とダブる。
苦しげに顔を歪める琉に、翔は静かに話し掛けた。
「そうやって…時々冷静さを欠いて震えてるよな?」
翔が顎で差した琉の手は、小刻みに震えている。
「愛里咲ちゃんと……白取さん……の話になると、そうなるよな?」
「……………」
「話したくなければ聞かないけど……そういう時こそさ、いつもみたいに冷静になれよ」
翔のその言葉に、琉の目がカッと見開く。
「〜〜〜〜〜間に合わなかったんだよ‼︎ 」
リビングに響く琉の声。
哀しみや悔しさを絞り出したようなその声は、震えていた。

