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第14章 【終】俺の彼女の活躍
「分けて欲しいよ、その幸せを‼︎ 」

掴んだ髪が上へと引っ張られ、愛里咲の爪先が床を虚しく蹴る。

それでも、まだ逃げようともがく愛里咲に、

「子供は可愛いか?」

白取の非情な声が掛かった。


動きを止めた愛里咲。
白取は満足げな笑みを浮かべる。


「逃げたら……可愛い子供がどうなるか……分かってるよな?」

「─────…っ⁉︎ 」

「千葉くんの態度次第だよ?」

「……っ……」


もうじき1歳を迎える可愛い我が子たち。

2人の笑顔が愛里咲の脳裏を掠め、

愛里咲は、

抵抗するのを……やめた。


「理解が早くて助かるよ。さて、どうするか…」

髪を掴んで立ったまま、白取は思案する。

「陵辱するのは夜にたっぷりするとして……その前に、あの男がもっと苦しむように……あぁ、髪を剃り落として送り付けてやるか……」

そう言うと、白取は玄関近くの洗面所まで愛里咲を引き摺っていく。


ドサッと床へ放られた愛里咲。

白取はバリカンを探しているのか視線は逸れている。


(逃げるなら……今っ……)

洗面所を出た先にある玄関へ、愛里咲は視線を向けた。

その玄関が、

ドンドンドン‼︎

外からドアを叩く音。
そして、

「敏友!居るんでしょ!出て来なさいよ!」

芙美の声だ。


(鍵っ……鍵を開ければ、芙美ちゃんが……っ)

度々バランスを崩しながらも、立ち上がろうとした愛里咲。

「子供は可愛くないのか?」

その言葉に動きを止めた愛里咲の、その髪を……白取がまた鷲掴んだ。


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