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第14章 【終】俺の彼女の活躍

無理矢理向かされた視線の先に、
両手を拘束され、
口にはガムテープが巻かれて塞がれて、
涙に濡れ、震える身体を必死に起こしている…
「っ、愛里咲!」
その無事を確かめるかのように、琉は愛里咲をキツくキツく抱き締めた。
芙美から鍵をもらい、琉は愛里咲の手の拘束を解く。
髪も構わず巻き付けられた口元のガムテープをゆっくりゆっくりと剥がし、ずっと口に詰められていたタオルが外されれば、愛里咲はホッと一息漏らした。
それでも、
芙美に叩かれて腫れ上がった頬にはガムテープの刺激が強くて、愛里咲は痛みに顔を歪める。
「愛里咲……」
それ以上の痛みを与えないように、
琉は、巻き込まれた髪の毛を一本一本優しくガムテープから剝がす。
待ち切れず、愛里咲の震える手が琉のシャツを掴んだ。
「琉ちゃ…怖かった…!」
言葉と共にポロポロと零れ落ちる涙が、熱を持った頬には冷んやりとすら感じる。
「愛里咲……っ、愛里咲‼︎ 」
堪らず、愛里咲を抱き締める琉。
(……震えてる……)
その身体が小刻みに震えていて、
「ごめんね……っ、ひどいこと言って……琉ちゃんのっ、言うこと聞かなくて、ごめんね……っ」
嗚咽混じりに紡がれた愛里咲の言葉は、苦しいくらいにキツく抱き締められた琉の腕の中へと消えていく。
消え入りそうな小さな小さな声で、
「俺の方こそ…ごめんな……」
琉が呟いた気がした。
両手を拘束され、
口にはガムテープが巻かれて塞がれて、
涙に濡れ、震える身体を必死に起こしている…
「っ、愛里咲!」
その無事を確かめるかのように、琉は愛里咲をキツくキツく抱き締めた。
芙美から鍵をもらい、琉は愛里咲の手の拘束を解く。
髪も構わず巻き付けられた口元のガムテープをゆっくりゆっくりと剥がし、ずっと口に詰められていたタオルが外されれば、愛里咲はホッと一息漏らした。
それでも、
芙美に叩かれて腫れ上がった頬にはガムテープの刺激が強くて、愛里咲は痛みに顔を歪める。
「愛里咲……」
それ以上の痛みを与えないように、
琉は、巻き込まれた髪の毛を一本一本優しくガムテープから剝がす。
待ち切れず、愛里咲の震える手が琉のシャツを掴んだ。
「琉ちゃ…怖かった…!」
言葉と共にポロポロと零れ落ちる涙が、熱を持った頬には冷んやりとすら感じる。
「愛里咲……っ、愛里咲‼︎ 」
堪らず、愛里咲を抱き締める琉。
(……震えてる……)
その身体が小刻みに震えていて、
「ごめんね……っ、ひどいこと言って……琉ちゃんのっ、言うこと聞かなくて、ごめんね……っ」
嗚咽混じりに紡がれた愛里咲の言葉は、苦しいくらいにキツく抱き締められた琉の腕の中へと消えていく。
消え入りそうな小さな小さな声で、
「俺の方こそ…ごめんな……」
琉が呟いた気がした。

