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第15章 【おまけ】俺と弟のその夜…
しばらくバタバタ……というよりドタバタといった翔の足音が響き、

「お待たせ!」

息を切らせた翔がリビングへと戻ってくる。


キラキラ輝く翔の瞳から、サプライズ的な雰囲気を悟った渚。
可愛らしいその顔に笑いを堪えるのに必死だ。


ソワソワしている翔に、

「何ですか?」

と聞けば、待ってましたとばかりに手を差し出してくる。


「俺が手を引いて行くからさ。渚は目ぇ閉じてて」

そう言ってグイッと引かれた渚の手。

慎重に、慎重に……
渚の手を引いて翔が歩き出す。

まるでエスコートされているかのようなその動きに、渚はクスクスと小さく笑いを零した。


「渚?目ぇ開いてないよね?」

小刻みに肩を震わせる渚の顔を、翔は怪訝そうに覗き込む。

「開いてないよ。何だろう……楽しみ」

そう言って、やっぱり笑う渚。


その笑顔が、

思い付きのサプライズにどんな反応を示すのかと、翔の胸も高鳴る。



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