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第15章 【おまけ】俺と弟のその夜…
「渚、うちの風呂は湯船にタオル着けるの禁止なんだけど」

不満げな翔の声に、渚は身体に巻いたバスタオルを握り締める。


「だって……なんか、エッチだよ……薔薇風呂とか……」

湯に浸かる身体。

薔薇の花びらが肌に纏わり付く。


渚の後ろには、浴槽の縁に手をかけて翔がどっかりと座っている。

少しだけ後ろを振り返った渚。

男らしいガッチリとした翔の身体に、湯が揺れる度に場所を変えて貼り付く赤い花びらが妙にエロチックに映える。


「確かに。渚の白い肌に赤い花びらってエロイな」

そう言いながら、翔は花びらを一枚だけ掬い上げ、渚の肌を滑らせた。


柔らかな花びらが優しいタッチで肌の上で遊ぶ。

首筋を上がった花びらは、渚の耳を擽る。
 

「は、ぁっ……ンッ」

触れるか触れないかのギリギリで耳たぶを擽られ、渚は堪らず声を漏らした。


「花びらで感じちゃうなんて……渚の身体ってエッチだよね」

背後から抱き締められ、耳元で囁かれる。

擽ったさに身じろぎしながら振り返れば、

(また!流くんみたいな意地悪な顔!)

こちらを見つめる翔の黒い笑みに囚われて目が離せなくなる。


「何?何かエロイ顔してる」

顎を掴まれて後ろを向かされて、愉しそうに笑う翔の唇に抵抗の声を奪われる。

啄むようなキス。

何度も…
何度も、唇が重なる。


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