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第15章 【おまけ】俺と弟のその夜…
フッ…と翔が小さく笑う。


「な、に……?」

もう既に蕩けそうになっている身体を翔に預け、渚はようやくその2文字を口にする。


「んー?色白な渚の身体がさ、薔薇の赤に負けないくらい赤く染まってる」


(あーもう……)

お湯の熱さに、

意地悪な翔の熱に、

渚の身体が赤く赤く染められる。


「のぼせそう?じゃあ立って?」

恥ずかしいのに……

のぼせてしまったのか、

翔の熱に浮かされているのか、

渚は従順に立ち上がる。


「視覚的にヤバイね。薔薇の花びらがキスマークみたい」

立ち上がった渚の身体に、マダラに貼り付く薔薇の花びら。

翔の指がそっと花びらを摘めば、

「んっ…」

渚の口からは、思わず甘い声が漏れた。


「薔薇の赤には負けるけど……」

そう言いながら、翔の唇が渚の身体に赤を散りばめていく。

「や、だ……翔っ……恥ずかし…っ」

自分で自分を抱き締めるようにしながら身を捩り、渚が蕩けた視線で翔を見つめる。


「ヤバイヤバイ。渚、すごいエロイ」

そう言って笑った翔の顔はいつもの笑顔で、どこか残念に思いつつも渚はホッと息を吐き出す。

だが、

「ちょ……と!翔⁉︎ 」

胸の頂に乗せられた赤い花びら。

灯りの下に晒されているより、こんな風な隠される方が恥ずかしい。


「もーっ、翔のエッチ‼︎ 」

渚の怒りにまで大笑いを始めた翔に、渚は怒りよりもトキメキが大きくなっていく。



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