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第3章 弟の会社
「なななっ何⁈ 褒めたって何も出ないよ⁉︎ 」

慌てる翔に、

「そんなつもりじゃないですー」

と返す渚。


だが、

いつの間にか会話は、渚のお気に入りだというパスタが美味しいお店へとズレていく。


「すぐ近くじゃん! 知らなかった」

会社から歩いて10分程の距離にあるというその店。

テレビでも取り上げられた事があると聞き、そんな近場の有名店に翔は驚いた。



「今日のお昼に一緒に行きませんか?」

サラリと誘う渚。


深い意味はないのだろうけど、女性にランチに誘われて悪い気はしない。

思わずニヤけそうになる口元を引き締めて、翔は頷いた。


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