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コンプレックス
第4章 俺は琉じゃないよ?
「景気付けに、今夜一杯どうですか?」

渚が笑う。


「いいね〜って…槙野さん、言い方が親父臭い…」

「え⁉︎ やだっ…」


かぁぁぁぁっと渚が顔を真っ赤に染めた時、

コンコン

ドアがノックされ、畑山と白取が入ってきた。


「楽しそうですね」

「あ、いえ…すみません」

「あ、すみません。単純に羨ましいと思っただけです」

ニコニコ笑う畑山に悪意は全くなさそうだ。


だが、

「はっ! 畑山は俺なんかとペアじゃ不満タラタラだもんな」

ドカリとソファーに座り、足を組みながら白取は不機嫌に言う。


「……そんな事……」

そう言ってため息を吐き出す畑山。


(確かに白取さんが仕事のペアじゃ、気苦労が絶えないだろうな……)

つられて翔までもため息を吐きそうになり、慌てて口元を抑えた。


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