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第4章 俺は琉じゃないよ?

(どんな…)
らしくない事を言う目の前の弟が、
今どんな表情をしているのか…
バッと勢いよく立ち上がった翔は、バタバタと琉の元へと駆けてその顔を覗き込む。
だが、
「………何だよ?」
翔に向けられた目はとっくにいつも通りに戻っていて、
「……っ、やっ…その…あれ、だ……」
翔は思い切り動揺した。
咄嗟に思い付いたのは、白取に琉と兄弟だと知られた話で…
焦りに時々吃りながら、翔はそれを琉に話した。
「ふーん、気付いたんだ」
「ごめん…」
「面倒な事にならなきゃいいけど……」
チラ…恐る恐る琉を見れば、
その視線はドア越しに誰かを想っているようで…
(愛里咲ちゃんの心配……?)
何となくそれが伝わってくる。
「りゅ…」
「それより…」
翔の心配を、琉が少し強めの口調で遮る。
「渚は何であんなカラ元気なんだよ?」
「え?」
翔には、いつも通りにしか見えなかった渚の様子。
思い掛けない琉の言葉に、翔は首を傾げた。
らしくない事を言う目の前の弟が、
今どんな表情をしているのか…
バッと勢いよく立ち上がった翔は、バタバタと琉の元へと駆けてその顔を覗き込む。
だが、
「………何だよ?」
翔に向けられた目はとっくにいつも通りに戻っていて、
「……っ、やっ…その…あれ、だ……」
翔は思い切り動揺した。
咄嗟に思い付いたのは、白取に琉と兄弟だと知られた話で…
焦りに時々吃りながら、翔はそれを琉に話した。
「ふーん、気付いたんだ」
「ごめん…」
「面倒な事にならなきゃいいけど……」
チラ…恐る恐る琉を見れば、
その視線はドア越しに誰かを想っているようで…
(愛里咲ちゃんの心配……?)
何となくそれが伝わってくる。
「りゅ…」
「それより…」
翔の心配を、琉が少し強めの口調で遮る。
「渚は何であんなカラ元気なんだよ?」
「え?」
翔には、いつも通りにしか見えなかった渚の様子。
思い掛けない琉の言葉に、翔は首を傾げた。

