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第4章 俺は琉じゃないよ?
「さてと…双子も寝たし、今度は俺の世話、してもらうかな」

ギュ…っと、琉の腕が愛里咲を背後から抱き締める。


「ほっ、ホントにするの?」

戸惑い勢い良く振り向いた愛里咲の唇に、

「お前に拒否権なし!」

琉の唇が押し当てられた。


パサ…っと愛里咲のTシャツが床に放られ、更にその上に琉のTシャツが放られる。


「……う……いいよ、琉ちゃんが望むなら……」

目の前の、端正な顔に向け、愛里咲はそろそろと手を伸ばす。


(恥ずかしいけど、夫婦円満のためにもやってやる!)

ぎゅーっ…

琉の頭を愛里咲が胸に抱けば、

その豊満な膨らみが琉の顔を包む。


「愛里咲……?」

息苦しく感じる程に包まれる柔らかな壁から抜け出し、琉は眉間に皺を寄せながら愛里咲を見た。


「よちよち、琉たんは甘えん坊たんでちゅね〜?」

「……………」


キョトン…

と、不思議そうな顔をして愛里咲を見上げる琉。

小さく首を傾げるその仕草に、愛里咲の母性本能が擽られ、キューンと胸が締め付けられた。


(か…可愛い! たまにはいいかも)

無理矢理抱き締めた琉の頭に頬擦りすれば、そのサラサラな黒髪が肌を擽った。


「んー? 抱っこの次はどうして欲ちぃでちゅか〜?」


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