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第5章 『俺』の気持ち
「可愛い…

陽向と陽花に会いたくなってきちゃった」

陽音を見ながら愛里咲が呟けば、

「そろそろ帰るか」

と琉が立ち上がる。


「双子ちゃん、お利口にしてるかな?」

「夏川家、てんてこ舞いじゃねぇの?」

クスクス笑う芽衣と佐藤に見送られ、琉と愛里咲は産院を後にした。


外に出て、琉が携帯の電源を付ければ、

母親から『お利口さんにしてるよ』と双子の写メ付きのメールがあった。

1時間前のそのメールの後に、翔からの着信が2件。

そして、10分前に『無理! 頼むから早く帰ってきて』という翔からのメールがあった。


ニッ…と、琉の口端が持ち上げられる。

「双子お利口にしてるから、どっか寄って来いって」

琉の言葉に、愛里咲は目を輝かせる。


「ホント⁈ じゃあ、服買いに行きたい!」


車に乗り込んだ琉と愛里咲。

少し遠いが、子供服の店へと向かった。


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