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・甘い夢 灯の煢・
第2章 ・出会い・
それに慌てて立ち上がる夢雪


「あっいえ 私が注意をしていなかったので かえって煢さんにご迷惑までかけてしまって」


「いえいえ 煢の事なら沢山 使って下さい これを彼女に それから きちんと送り届けてくるんだぞ まだ春先だから風邪をひかれても かわいそうだから」


そう言って紳士が出してくれたのは温かそうな クラシカルな上着だった


とんでもないと言う身振りで手を降ったが 大丈夫だからと言って 着せられてしまった


「妻の物で申し訳ないのだけど 返さなくていいからね 若い頃の物だから うちは娘もいないし」


素敵な淡いパール グリーンの上着は今日のワンピースに似合っている


「オーナー クリーニングはこちらで」


「そうだね 出来たらまた お届けに上がろう」


「でも 自分でクリーニングは出します こんなにしてもらっても・・・」


その言葉は途中で途切られてしまった


「お客様にそんな事は また是非とも お食事にいらして下さいませ」

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