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年上Lovers♡♡
第2章 幼馴染みのケンくん
「…で、そんなに目がボォンってしてるのね。しかも、クマもひどいし…」
「…努力はしたけど、…私もこれは想像以上だったもので……」
「確かに化粧でどうにかなるレベルじゃないね」
つーちゃんに昨日の失態を報告しても、笑わず聞いてくれるのはこの私の無惨な顔が効いているからだろうか…
「まっ、今日も早く寝たらだいぶマシかもよ。あと思い出しても泣いちゃダメ!」
そんな無茶ぶりを残しつーちゃんは帰っていった。
なんか心の穴がポッカリ空いてしまった。あんなにケンくんでいっぱいだったのに、……あっけなかったな…。
「ね、あの人かっこよくない?」
「誰か待ってるのかな?大学生?」
そんな会話が聞こえてきても全然興味なくって、やっぱりケンくんが一番かっこいいんだよとか心の中で張り合ってる。あんな別れ方したのにやっぱりケンくんのこと考えちゃう。
「……りつ」
…幻聴かなと思って逃げ出したくなる。そんなはずは…ない、ケンくんが…私を待ってた?誰かを待ってる大学生が…ケンくん?
「…律、話したい。話そう」
話すって…?昨日のことでなにか…話すことある?
「私は、話すこと…ない」
「じゃあ、聞くだけでいい。…俺ん家行こ、一緒に帰ろう」
ケンくんは少し強引に手を繋いで歩き出した。小学生のときと、…何一つ変わらない、また子供扱いと思ってたけど。
やっぱり好きなものは好きで、振り払えることなんてできないし…、それに小さい頃と違うのは私達の手が絡み合っていたから。
"恋人繋ぎ"に気づいてからの私は手汗が止まらなかったけど、ケンくんは絶対離さなかった。