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年上Lovers♡♡
第4章 保健医の菊ちゃん
「いいなぁ〜俺も菊ちゃんと仲良くなりてぇ〜」
俺の数少ない友達のヒデが言った。ヒデとは3年間同じクラスで俺とは真逆の性格してるけど、俺の1番の理解者だ。
「お前も通うか?」
「俺はそんなことしなくても女なんか向こうから寄ってくんだよ」
ヒデは俺とは少し違った理由で特定の女、彼女を作らないらしい。
4時間目の体育の授業の途中、俺は保健室に向かう。隣のコートから飛んできたバスケットボールに反応して思わず手でカバーしようとしたら突き指をしてしまった。
不快ながらも今から菊ちゃんに会えると思っただけで俺はラッキーだと思えた。
ーーコンコン………はーぃ
「…失礼します」
「え、郷田くん?」
「突き指したから保健室行けって言われた」
菊ちゃんはそっかと言って笑うと救急箱から湿布とテープを出して俺に座るよう促した。
「郷田くんでも怪我するんだね」
「…別にいつもはこんなことなんねぇよ」
「ふふっ、そーね!…体操服懐かしいな〜」
菊ちゃんが笑えば俺もつい笑ってしまう。幸せな時間だ。
「はいっ、できた!…あと10分だね、…戻る?」
「…寝てていい?」
「……うん、いいよ」
俺はベッドに潜る。ガサガサと菊ちゃんが何かの作業をする音が聞こえる。もう定位置になったここは俺の落ち着く場所のひとつになった。