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年上Lovers♡♡
第1章 数学講師の加藤先生
「…ん、到着」
「……そうだね」
家に着いた…もう、これで最後…。
「…先生、今までありがとね」
「おぅ…」
「…わたしっ、向こうで頑張るから…先生もいい仕事見つかるように…ね」
「……」
「辛いことあってもっ、…今までのこと思い出して、頑張るから…」
「…西山さん?」
「……お願いが…あるのっ」
「西山さん、顔上げて?」
「…私のこと、…忘れないでっ」
そう言うと強く抱きしめられた…、先生の頭が私の肩にそっと乗ってて、腕は私の身体を逃がさないようにぎゅっと回っている。
「…泣くなよ、……忘れるわけないから」
「…せんせっ……」
「あ〜あっ、俺の努力は水の泡〜」
「…せんせぇ、なに言ってんのっ」
そう言うと抱きしめられていた力が弱まり、気付けば私の頬が先生の手によって挟まれていた。
「…好きだ」
そう言って私のおでこにそっと柔らかいものがあたった。