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第4章 蛇蝎の槽

「大丈夫、チカラを抜いて……」
マリーは甘い声と吐息を香里の耳元にかけ、そっと、頭を撫でる。

「ホントはこんな風にしたくないんだけど……」
優しく拘束された香里の手首を触って、手を握る。
指を絡ませながら、もう一度キスをする。

「ああ……」
甘い口づけにもマリーの媚薬は入っていた。そんなことはもちろん知らない香里は、その香りと上手な愛撫に酔ってしまう。
やがて、マリーの手は香里の頬を撫で、首筋を擦り、優しく肩を抱く。今度は首筋から胸元へキスの雨を降らせていく。
ピクン、ピクンと香里の身体が反応する。

「香里ちゃん、可愛いわ、ねえ、どこが感じるのかしら……」