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近くて甘い
第7章 水平りーべ
このまま一人で寝室に戻るのは気が引けた。


真希と過ごしたい気持ちの方が、猫嫌いな気持ちより勝ったという訳だ。



「…そんなに怖がらなくても私がいるから大丈夫ですよ?」


「っ!!!ふざけるなっ!!俺はガキじゃないっ!!」



子どもをあやすように話し掛けてきた真希に思わず怒鳴ると、真希はその必死さに笑って、ゆっくりと部屋の中に入った。


部屋の中は完全に猫仕様になっていて、光瑠は周りにいる猫に警戒しながら、ゆっくりと歩みを進めた。


そしてしゃがんだ真希の元に寄って、自分もしゃがむ。



「ユリちゃん…大丈夫?いたい?」



真希は優しく足の骨が折れてしまっていた子猫に話し掛け、慈しむように身体を撫でた。

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