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近くて甘い
第14章 お願いの仕方 〜光瑠の場合〜
もちろん目的は別にあるのだが、そんなにも信じられないと言った顔をされるのも心外で光瑠はそう言い放った。


「ふふふっ、なんですかそれっ…おもしろいっ…」


「何もおもしろいことはないっ!」


「おもしろいですよっ…。心配しなくても、光瑠さんより隼人の方がしっかりしてますから大丈夫ですよ。」


「あぁっ?」



少しからかうようにして笑った真希を光瑠がイライラしながら眺める。


「馬鹿にするなっ!」


一度テーブルに置いたグラスを掴み、一気にそれを飲み干した光瑠は不機嫌な様子で、その部屋から出た。



ったく…

ちょっと許したからと言って調子に乗りやがって…



────────光瑠さんより隼人の方がしっかりしてますから大丈夫ですよ…



「んな訳あるかっ…!」



廊下を歩きながらそう呟いた光瑠は隼人の部屋の前で足を止めた。


軽くノックして中に入ると、ケラケラ笑っていた隼人が光瑠に顔を向けた。
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