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近くて甘い
第3章 淡い恋
試合の次の日…


まさかの真希が、吉岡くん?と話し掛けてきた。



浩平はイスから落ちそうなほど動揺した。



『なっ、なに…?』



びっくりしたせいで、もろに狼狽えた声が出た。



『私藤木真希っていうんだけど…』



知ってる。
調べたし…



『うん、』



けどそんな風にしか答えられない。



『昨日、実はサッカー部の試合観に行ったんだけどね…』



それも知ってる。



『そうだったんだ…』


『すごかったよ。私、サッカーの事よく分からないけど…感動して…そしてすごく元気になった。それだけ伝えたくて…。急にごめんね。』



アハハと笑った真希の笑顔に浩平は釘付けになった。


ずっと話したかった相手に、話し掛けられ、しかも好きなサッカーを誉めてもらっている…


堪らなく嬉しいのに、
照れが強すぎてうまく反応が出来ない。
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