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近くて甘い
第37章 立つ悪女は跡を濁す
「関根様──…」



「…主人の不在中に失礼…」



「いえいえ…」



頭を深く下げた古畑。
その丁寧な執事を見つめて要は緩く笑ったあと、目の前の階段の方に顔を上げて目を細めた。



少し前、三人で猫を捜索したのがもう懐かしい…



完全に光瑠が真希のペースに飲まれて猫を飼うことを承諾していたのを思い出して、要はフッと笑った。




本当にお似合いのカップルだ───…




「関根様…あの…」



「……すまない…真希さんのところに行きたいのだけれども…」



「かしこまりました」








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