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近くて甘い
第37章 立つ悪女は跡を濁す
「それにしても…田部さん…」



「はっはいっ…!なんでしょうかっ…」




背筋を伸ばした加奈子。



悪戯っぽい要の表情を見て、少しだけ嫌な予感が過る。





「滝に打たれて…のフレーズは中々迫力があって良かったよ」



「へっ…」




私また訳のわかんないことをっ…




「ふふっ…私も聞いていてとてもスカっとしました…」



「ちょっ…真希ちゃんまでそんなっ」




「おばあさんの血かな…?」




っ…もうっ…
そんなにからわないでっ…!




「忘れて下さいっ…!!」




真っ赤になる加奈子を見ながら真希と要は、しばらく楽しそうに笑っていた。


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