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Be Loved
第1章 gemelli☆
学校の教室に着くと、いつものメンバーが僕たちを待ち構えていた。

「はよ、そら、りく」
「おぉ、潮。はよう。」
「はよー…顔色悪いぞ?」
「んー?へーき…」

最初に声をかけてきたのは谷井潮。
華奢で色白な男子。
僕も最初は女の子かと思ったぐらいのべっぴんさん。

なんとも夜遊びが好きらしい…色々と心配だ。

「おはよう!!空覇、いつにも増して眠そうだねえ?陸覇、無理やり起こしたの?…潮もいつにも増してしろいな…」
「そう?」
「だって空覇が起きないんだもん」
「だからってあの起こし方はどうかと思うよ…」

本当に。

「?」
「あの起こし方?何?四の字でもかけられたの?」
「いや…」

次に声をかけてきて、今、首を傾げているのが原田海都。
プロレス技に詳しいのだが、プロレスが好きというわけではないらしい。

180を軽く超える長身。
176cmの僕はどうしたって見上げる形になってしまう。

…忌々しい。


二人に挨拶を返していると、背後に衝撃を感じた。

「りっちゃーんそーちゃーんおっはよぉーーー!!!」
「ぬぉっ」
「うぉっ」

山川波瑠だ。

「タニーもカイもはよ!!!」
「はよ。」
「おはようハル。」

「タニーはまた夜遊び?」
「いや、警察に…」
「え!?補導!!?」
「いや、痴漢に遭って…」
「え!?タニーに痴漢!!?……よっしゃ犯人の金○握りつぶしてやるから連れて来い。」
「いやいや…」


波瑠はいわばこの5人の中のムードメーカーのような存在だ。

「あ、今日国語小テストあるよね」
「あー…勉強してない…」
「へー?4組そんなのあるの?」
「1組は英語の小テストがあったはず。まぁ勉強なんてしてないけどね!!」
「俺だけボッチなんだよなぁ…」

陸覇と潮は4組。
僕と波瑠は1組。
海都だけ3組なのだ。

だから体育祭も音楽祭も敵同士。

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