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恋セヨ乙女
第15章 動き出した関係
次の日、放課後大地と地元の駅で待ち合わせた。


「…よう」


「久しぶり」


心なしか大地は緊張しているように見える。
私も少し緊張している。


「あ、これお土産」


「サンキュ。…見ていい?」


「うん、見て」


ガサガサと袋を開けて大地は眉をひそめた。


「大仏…」


「これは大地でこれはタイちゃんね」


「大仏のチョロQとかよく見つけたな」


「タイちゃん喜んでくれるかな」


「……真優がくれたもんなら喜ぶんじゃねーの?」


「大地は?そのストラップスマホに付けてよ」


「付けねーよ!」



いつも通りのやりとりに安心した。
二人で帰り道を歩きながら話をする場所を探す。


「…ねぇ、昔よく遊んだ公園に寄っていかない?」


「………」


「話があるんだ……」


大地は真顔で頷いた。
昔遊んだ公園はうちと大地の家の真ん中くらいにあってこの時間、子供がいるかと思ったら誰もいなかった。


「懐かしい…けど誰もいないんだね」


「子供が減ってるらしいからな」


「そうなの?」


「ああ、だから子供会の役員がすぐ回ってくるってお袋が嘆いてた」


この公園ももっと広いように感じていた。
けど今見ると思ったよりも狭い。


「昔はもっと広く見えたけど思ったより狭かったんだね」


「だな」


「それだけ私たちが成長したってことかな」


ザッと風が吹いて木々がざわめく。
なびく髪を押さえながら幼い頃を思い出した。


「………」


「何?その哀れむような目」


「いや、成長したしたって…おまえはそんなに変わってないだろ?」


トンと大地が私の頭に手を置く。


「何息がってんだか」


「ちょっと!揚げ足取らないでよ!!」


ぶうっと膨れて怒ると大地が苦笑いする。


「悪りぃ、…これでも緊張してんだよ。お前の話ってのに…」


「ああ…」


「………」


少しだけ間を開けて思いきって切り出した。


「……あのね、話っていうのはこの間のことで」


「うん」


「私なりにずっと考えてて」


「……うん」


「それでね、思ったの」


大地を見上げるとすごく真剣な顔で私を見ていた。


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