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恋セヨ乙女
第18章 バレンタイン・キッス
大地が私から抜けると背を向け片付け始める。
起き上がって肩越しに覗くと「見るな!」とおでこを叩かれ怒られた。
だから私は大地の背中に抱きついて不貞腐れる。
……広い背中は気持ち良くて、目を閉じて肌のぬくもりを愉しんだ。
「真優」
「んー…」
「一緒にチョコ食うか?」
「食べる」
即答だと大地は笑い、チョコを開ける。
「そういえば学校で貰わなかったの?」
「………」
「貰ったんだね」
「…いや、ちゃんと断ったよ。“彼女がヤキモチ妬くから貰えない”って」
「私ヤキモチなんて妬かないもん」
ぶうっと膨れると大地がほっぺを摘まんで笑う。
「妬けよ」
「妬かない」
押し問答の挙げ句じゃれあって幸せな時間が過ぎていく。
「真優、チョコ食わせて」
「はい」
甘える大地の口にチョコを運ぶと「甘い」と一言。
「それ“甘すぎる”って意味?“美味しい”って意味?」
「両方」
「ヒドイ!」
「嘘。真優の作ったものなら何でも美味い」
そして大地はキスをする。
チョコ味のキスが甘く蕩けて心まで溶けていく。
初めてのバレンタインはチョコよりも甘くて、とびきり幸せな日となりました。
起き上がって肩越しに覗くと「見るな!」とおでこを叩かれ怒られた。
だから私は大地の背中に抱きついて不貞腐れる。
……広い背中は気持ち良くて、目を閉じて肌のぬくもりを愉しんだ。
「真優」
「んー…」
「一緒にチョコ食うか?」
「食べる」
即答だと大地は笑い、チョコを開ける。
「そういえば学校で貰わなかったの?」
「………」
「貰ったんだね」
「…いや、ちゃんと断ったよ。“彼女がヤキモチ妬くから貰えない”って」
「私ヤキモチなんて妬かないもん」
ぶうっと膨れると大地がほっぺを摘まんで笑う。
「妬けよ」
「妬かない」
押し問答の挙げ句じゃれあって幸せな時間が過ぎていく。
「真優、チョコ食わせて」
「はい」
甘える大地の口にチョコを運ぶと「甘い」と一言。
「それ“甘すぎる”って意味?“美味しい”って意味?」
「両方」
「ヒドイ!」
「嘘。真優の作ったものなら何でも美味い」
そして大地はキスをする。
チョコ味のキスが甘く蕩けて心まで溶けていく。
初めてのバレンタインはチョコよりも甘くて、とびきり幸せな日となりました。