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恋セヨ乙女
第4章 幼馴染み
悶々と考えても答えは「分からない」だった。


考えても考えても分からない。
でも多分からかわれただけなのだろう。


もう深く考えない方がいい気がするし、先生には深入りしない方がいいと思う。



夕暮れの道をトボトボ歩いていると後ろから良く知った声が掛けられた。



「真優」


「……なんだ、大地か」



板橋大地。
私の幼馴染み。



「なんだとは何だよ!失礼な奴だな」


ムッと膨れた大地は私の隣に並んで歩く。


大地と私は幼稚園にはいる前、ほんのヨチヨチ歩きの頃からの腐れ縁…らしい。


母親同士が公園仲間で偶然同じ幼稚園に入り、小学校に入り、中学に進学し…今に至る。


「珍しい時間だな。遊んでたのか?」


「んー、違うよ。先生の手伝い」


「お前も一応女なんだから遅くなるなら気を付けろよ」


「何を?」


「何をって…そのまんまだよ!」


大地はぶっきらぼうに答えた。


「電車乗って帰ってくんだろ?」


「うん」


「ち、痴漢とか…不用心だろ。いっくら真優だって」


「………」


なんか…意外だった。大地がそんな心配してくれるなんて。




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