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恋セヨ乙女
第19章 新しい季節
「前から思ってたんですけど…先生は私の前だと態度違いません?」


「さあ?」


とぼけながら先生はファイルに何かを記入していく。
私は先生の手元を眺めていた。
右上がりに癖のある先生の字、この字を見るのも最後なのだろうか。


「そういえば先生、鞠華さんはお元気ですか?」


「鞠華?」


何で?と言いたげに先生が顔を上げる。



「もうずっと会わないからどうしてるかと思って」


「さあ…」


「さあ…って」


「…っていうかなんで鈴村さんが鞠華の名前を?」


「それは…前に一緒にケーキバイキングに行ったから…」


先生は怪訝な顔をした。


「鞠華と?夢でも見たんじゃないのか?」


「ゆ、夢じゃありません!ケーキ食べるの何年ぶりって言ってました。細いのにすごく食べるからびっくりしちゃって。……って鞠華さんから聞きませんでした?」


「聞いてない」


「………」



「別れたんだ、一年前に」


「………」


「だから知らない」


細い鞠華さんの背中とあの日の違和感はもしかしてそこから来ていたのだろうか。


「春頃…鞠華さんのアパートの二階の一番奥の部屋が空いたんです」


「鞠華の部屋だな」


「やっぱり……」


「でもどうして鈴村さんが気にするの?鈴村さんには関係ないことだろ」


冷たい先生の声に思わず反論してしまう。


「関係なくても鞠華さんが気になるんです!」


「お節介」


「………」


「そういうのお節介って言うんだよ」





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