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恋セヨ乙女
第19章 新しい季節
舌や指でなら沢山イケるのに…


それは私の悩みでもあった。
大地でイきたい…
久しぶりの今日、イケる予感を感じただけに残念で仕方ない。


「真優おいで」


大地が腕を広げて私を呼んだ。
私の悩みは一瞬で吹き飛び大地の腕にスッポリ収まる。


―――――大地の腕は安心する。
セックスはイクだけが目的じゃない。
前戯でもイクことができてこんな幸せな時間があるならそれでいいじゃないかと思った。


大地の腕の中で微睡みながら卒業式、先生に触れられた感覚を思い出した。
そして修学旅行の夜の初めてのペッティング…



……もしも、もしも仮に先生とセックスしたら…私はイクことができるんじゃないかなんて……






ぼんやりと思ったような思わなかったような。


薄れゆく記憶の中で大地の腕に抱かれて眠りについた。












それから目が覚めてまた大地とエッチした。
あの日以来だった潮も吹かされた。


部屋に備えられていたコンドームが全部終わるほど私と大地は久しぶりのセックスに夢中になった。
ホテルに入ったのは午前なのに出たのはもう夜も遅くなってからで…


「体痛い」


「…またしばらくできねーのかな」


新しい生活の準備を始める大地。
これから部屋を決めて引っ越して…


この土地で暮らし始める。



「遊びに来るからね」


「毎週来いよ」


「浮気しちゃダメだよ」


「しねーって」




新しい生活はまだ未知で、大学生活は楽しみな反面離れることだけが不安で。


私たちの大部分は「恋愛」が占めていたと思う。


不安を消すようにお互いの手を強く握り合っていた。
私たちはまだ純粋で、気持ち一つで何でも乗り越えられると思っていた。


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