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恋セヨ乙女
第21章 浮気の境界線
「……あれ」
夕方、電気をつけようとするのに電気がつかない。
…切れているのだろうか。入居したばかりなのに。
パチパチとスイッチを何度入れても灯りはつかなくて、仕方がないから大家さんに電話すると電球を代えてくれるという。
「ただメンテナンス担当がまだ仕事で帰ってないの。もう少し待ってもらっていいかしら?」
「あ、はい。全然」
メンテナンス担当……旦那さんかな?
それから一時間と少し、暗くなる部屋でテレビをつけてその人を待つ。
暗い部屋で一人になると色々と考えてしまうようになったのはいつからだろうか。
…男子校、やっていけるのかな。
やっと決まった就職先だけど本当は不安ばかりだった。
ピンポーン
やっと鳴ったインターホンに弾かれるようモニターに出る。
「すみません遅くなって」
暗い野外に画像の荒いモニター画面では人の顔も良く分からない。
ただその人が脚立を持っているのがわかった。
「いえ、お疲れのところすみません。今開けますね…」
モニターを切って玄関を開けると男の人が立っていた。
「リビングの電気なんですけど…」
「………」
反応のない間に不思議に思い顔を上げる。
「……あっ!」
「…久しぶり」
目を疑った。
だってそこに居たのは忘れもしない…
「吉野先生…」
―――――それは余りにも突然で、余りにも不意打ちで。
でもそれが私と先生の再会だった……
夕方、電気をつけようとするのに電気がつかない。
…切れているのだろうか。入居したばかりなのに。
パチパチとスイッチを何度入れても灯りはつかなくて、仕方がないから大家さんに電話すると電球を代えてくれるという。
「ただメンテナンス担当がまだ仕事で帰ってないの。もう少し待ってもらっていいかしら?」
「あ、はい。全然」
メンテナンス担当……旦那さんかな?
それから一時間と少し、暗くなる部屋でテレビをつけてその人を待つ。
暗い部屋で一人になると色々と考えてしまうようになったのはいつからだろうか。
…男子校、やっていけるのかな。
やっと決まった就職先だけど本当は不安ばかりだった。
ピンポーン
やっと鳴ったインターホンに弾かれるようモニターに出る。
「すみません遅くなって」
暗い野外に画像の荒いモニター画面では人の顔も良く分からない。
ただその人が脚立を持っているのがわかった。
「いえ、お疲れのところすみません。今開けますね…」
モニターを切って玄関を開けると男の人が立っていた。
「リビングの電気なんですけど…」
「………」
反応のない間に不思議に思い顔を上げる。
「……あっ!」
「…久しぶり」
目を疑った。
だってそこに居たのは忘れもしない…
「吉野先生…」
―――――それは余りにも突然で、余りにも不意打ちで。
でもそれが私と先生の再会だった……