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恋セヨ乙女
第22章 新生活
「電気つけてみて」
シーリングライトのカバーをはめ終えて脚立から先生が言った。
「はい」
パチンとスイッチを入れると部屋に灯りが点る。
「あ、点きました」
「本来入居時にはちゃんと交換してもらえるはずなんだけど…管理会社に言っとかないとな」
こぼしながら脚立を畳む先生は、久しぶりなのに久しぶりな気がしなかった。
「ん?」
私の視線に気づいた先生がどうしたのかと私を見る。
「久しぶりだなって。五年ぶりですね」
「…そんなになる?」
「なりますよ。卒業式以来ですもん」
「ああ、そうだ。“最低”って捨て台詞吐かれた以来だ」
「………」
相変わらず意地悪な先生だ。
――最後に会ったとき、卒業式後の教室で先生と妖しい雰囲気になったんだっけ。
実習では会えなかったのにまさかこんなとこで…
しかも「吉野」って先生も大家さんってことだよね?
だとしたらさっきの女の人はもしかしたら先生の…
「先生結婚したんですか?」
「え?」
「先生大家さんなんでしょ?…隣の家のあの可愛らしい女の人先生の奥さんですか?」
「……気になる?」
「そ、そりゃまあ高校時代の先生がどうしてるのかって普通に気になりますよね」
なんとなく先生から視線を反らすと先生はフッと笑う。
「…そう。でもハズレ、あれは俺の母親」
「えっ?若すぎませんか!?継母?」
どう見ても30代前半にしか見えなかった。
「いや、正真正銘産みの母。…俺をハタチで産んでるから確かに若いといえば若いけど」
「……とんでもない美魔女ですね」
びっくりしすぎて素直な感想が出てしまう。
先生をハタチで産んでるならうちのお母さんと同じ年だ。
「伝えとく。206の鈴村さんがとんでもない魔女だって言ってたって」
「…言わないでください。それに魔女じゃなくて美魔女ですし」
シーリングライトのカバーをはめ終えて脚立から先生が言った。
「はい」
パチンとスイッチを入れると部屋に灯りが点る。
「あ、点きました」
「本来入居時にはちゃんと交換してもらえるはずなんだけど…管理会社に言っとかないとな」
こぼしながら脚立を畳む先生は、久しぶりなのに久しぶりな気がしなかった。
「ん?」
私の視線に気づいた先生がどうしたのかと私を見る。
「久しぶりだなって。五年ぶりですね」
「…そんなになる?」
「なりますよ。卒業式以来ですもん」
「ああ、そうだ。“最低”って捨て台詞吐かれた以来だ」
「………」
相変わらず意地悪な先生だ。
――最後に会ったとき、卒業式後の教室で先生と妖しい雰囲気になったんだっけ。
実習では会えなかったのにまさかこんなとこで…
しかも「吉野」って先生も大家さんってことだよね?
だとしたらさっきの女の人はもしかしたら先生の…
「先生結婚したんですか?」
「え?」
「先生大家さんなんでしょ?…隣の家のあの可愛らしい女の人先生の奥さんですか?」
「……気になる?」
「そ、そりゃまあ高校時代の先生がどうしてるのかって普通に気になりますよね」
なんとなく先生から視線を反らすと先生はフッと笑う。
「…そう。でもハズレ、あれは俺の母親」
「えっ?若すぎませんか!?継母?」
どう見ても30代前半にしか見えなかった。
「いや、正真正銘産みの母。…俺をハタチで産んでるから確かに若いといえば若いけど」
「……とんでもない美魔女ですね」
びっくりしすぎて素直な感想が出てしまう。
先生をハタチで産んでるならうちのお母さんと同じ年だ。
「伝えとく。206の鈴村さんがとんでもない魔女だって言ってたって」
「…言わないでください。それに魔女じゃなくて美魔女ですし」