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恋セヨ乙女
第22章 新生活
ククっと先生が笑った。


「鈴村さんは元気だった?」


「…はい、どうにか…先生は学校辞めちゃったそうですね」


「そう、もう三年になるかな」


「今も教師してるんですか?」


「お陰様で」


「………」



“私も教師になったんです”
何故だろう、その一言が出なかった。



「…まあ、困ったことがあったら何でも言って。一応大家なんで」


「はい、ありがとうございます」


先生の言葉にほっとした。
慣れない土地での新生活が本当は不安だったから。
嬉しくて思わず笑顔になる。


すると先生がじっと私を見て無言になった。


「………」


「?」


「……いや、」


最後に先生はフッと目元を緩ませる。


「じゃ、また。…俺出たらちゃんと鍵閉めて」


「し、閉めますよ鍵くらい」


「忘れそうだろ鈴村さん。……いい?ちゃんと閉めろよ。…じゃ、」



そう言ってドアが閉まる。



「………」



もう私、大人なのに。
私の戸締まりを心配してくれる先生はあの頃…痴漢に遭った時のようだと思った。
先生にしてみればまだその延長なのかもしれない。



でも……


私はあまりの出来事にしばらく放心していた。



先生だ、先生と再会した。



夢なのだろうか…



自分のほっぺをギュッと摘まむ。



「い、痛い!」


……夢じゃない。



嬉しいと思った、純粋に。



先生がいる。先生が…












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